2016年9月13日のめざましテレビ「紙兎ロペ」で放送された「半額マナー」がなかなかおもしろく、学べる内容でもあったので紹介しておこう。
スーパーでは、よく惣菜を中心に値引きシールが貼ってある。なかには、待ち伏せしてシールを待つ人もいる。この前は、お目当ての惣菜をあらかじめカゴに入れておいて値引きシールを貼っている店員に「これ貼って」というなかなか猛者なおばあちゃんがいた。それを見ていたおばちゃんが「そんな卑怯なことするんじゃないの!」と激怒。おばあちゃんはまったく聞こえないふり、理解できないふり、要はボケた風を装ってレジに向かう光景を目にした。
そう、値引きシールをめぐって、連日全国のスーパーで激しい争奪戦がくりひろげられているといっても過言でない。その争奪戦は、神経をすり減らす心理戦と。さらには、内なる自分との戦いともなる。
そんな値引きシールをめぐる予備知識を入れつつ、再録してみよう。
紙兎ロペ「半額シール」編ダイジェスト
スーパーマーケットの惣菜売り場。店員のおばちゃん(鳥)が、値引きシールを貼っている。そこへ現れた、ロペ。
このあと、こども(犬)に半額シールを貼ってあげるところでおわり。
店員側と客側、2つの半額マナーがあることがわかった。
まとめよう。
店員の半額マナー
・シールを貼る定員に「またきたわこのいやしい客」「さもしいったらありゃしない」「このビンボー人!」などと思われないよう、つとめてさりげないふるまいをしているお客に対して、決して「またはきたわこのいやしい客」「さもしいったらありゃしない」「このビンボー人!」などと思うことなく、それどころか客の存在など気づいていないかのように値引きシールを貼る。
これが店員の半額マナーだ。
客の半額マナー
・値引きシールを貼る仕事に集中するあまり、お得商品を虎視眈々と狙う客の存在にまったく気づいていませんよ〜、風をよそおう店員をチラ見した上で徐々に遠目から間合いをつめながらさりげなく接近。ただし、このとき遠くからでも店員と絶対目を合わせてはいけない。「またきたわこのいやしい客」「さもしいったらありゃしない」「このビンボー人!」などと思われてる、というプレッシャーがきつくなる。店員が背中を向いていても、その背中からひしひしと伝わって来る
「またきたわこのいやしい客」「さもしいったらありゃしない」「このビンボー人!」オーラ。そのオーラを全身に浴びながら値引き商品を手に取るのはボケたふりでもしないかぎり難易度が高くなる。プレッシャーに耐え切れず、お得商品がライバルに取られるのを覚悟で店内を無駄に一周することもアリだろう。これも客の半額マナー。そして、さりげなく、をおろさかにして一目散に近づいてしまうのはもってのほか。あくまでも興味がないふりをすることが鉄則となる。このとき他の商品を見ている風を装ってもよいが、すべての神経はお得商品に集中しておく。なぜなら値引きシールが貼られた商品の前でピタリと止まることができないからだ。通り過ぎて戻るパターンもあるが。値引き商品にピントを合わせ瞬間が本当の勝負。まずは「あ!」と驚きながらすかさず手に取ろう。「すかさず」が驚きの現れなのでここは素早くていい。人間は本当に驚いたときは、理解できないものを理解しようと五感をフル活用するので、思わず手に取ることに違和感はないので安心してほしい。あとはレジにGO! が、ここでも注意。カゴの中身が値引き商品だけではレジ係に「またきたわこのいやしい客」「さもしいったらありゃしない」「このビンボー人!」と思われてしまう。なので、通常価格の商品もついでに買っておこう。
これが客の半額マナーだ。
いかがでしたか?といわれても
たしかに、店員の客の半額マナーは存在する。
一方で、半額マナーを気にしすぎる「半額マナーウォッチャー」もなかなかのたちが悪い存在であることを身をもって確認。
人のふり見て我がふり直せ。
いや、「人のふり」は見るな。それが半額マナーなのだ。はい。
(日々つむ編集部)