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抜け毛のストレス?おとなしい飼い犬のゴールデンレトリバーがハイハイの赤ちゃんを噛んで死なせた原因が泣けてくる

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原因はダブルコートの抜け毛?ハイハイを覚えたばかりの生後10ヶ月の女児が祖父母の飼い犬のゴールデンレトリバーに噛まれ、死亡するという痛ましい事故が起きた。

9日午後4時35分ごろ、東京都八王子市北野台5丁目の民家から、「女の子が犬にかまれた」と119番通報があった。救急隊が駆けつけたところ、生後10カ月の安田翠(みどり)ちゃんが頭から血を流しており、約2時間後に死亡した。現場は翠ちゃんの母親の実家で、飼い犬のゴールデンレトリバー(4歳オス、体重約37キロ)にかまれたという。

警視庁南大沢署によると、翠ちゃんはハイハイを始めたばかりで、当時は祖父母と3人で居間で遊んでいたが、屋内で放し飼いにされている犬が突然かみついたという。

翠ちゃんは祖父母宅をしばしば訪れていた。祖父母は警察に「ほえたりかんだりしない、臆病でおとなしい犬だった」と説明しているという。

環境省によると、犬のかみつき事故(2015年度)は全国で4373件で、98%が飼い犬だった。15年には北海道の住宅で、女性(52)が知人の飼い犬にかまれて死亡。14年には大分県で、集団登校をしていた小学生ら7人が首輪をつけた中型犬にかみつかれ、けがをする事故が起きている。
(出典:朝日新聞)

Staffゆうきち
お散歩中に会うゴールデンレトリバーは100%大人しくて温厚ないい子ばかり。ちょっと信じられないんだけど

BIGママ
もっとどういう状況だったか知りたいわね。場合によっては誰にでも起こりうる事故かもしれない。噛まない犬はいないから

現時点の情報で状況を整理してみよう。

噛み付いた犬は?

犬種〜ゴールデンレトリバー
体重〜約40キロ
年齢〜4歳
性別〜オス
飼育環境〜室内で飼われていた

一緒に住んでいたのは祖父母。ほかにいる可能性もある。現時点では人間2人と犬1頭。パピーの頃に飼い始めたとすれば4年近く祖父母と同居していることになる。

孫は?

孫は生後10ヶ月。ハイハイできるようになったくらいの時期。保育園で熱を出し、働いている母親に代わり祖父母がゴールデンレトリバーのいる自宅で預かった。孫はしばしば祖父母宅を訪れていたとあるので孫の家族宅と祖父母宅は別。だが、近所に住んでいたと推定される。スープの冷めない距離かもしれない。また、母親は産休後すぐに仕事に出ていたとみられる。気軽に預けているように感じられるので、嫁ではなく実の娘?か。

事故当時の状況

飼い主の祖父母によると、居間で孫がハイハイしていたときに突然噛み付いたという。制止できなかったということは救う暇がなかった、ごく短時間の出来事だったとみられる。気になるのは居間で祖父母とで孫の3人で遊んでいた、のくだり。嚙みつくまで、ゴールデンレトリバーはどこで何をしていたのか。放し飼いだったとあるのでケージ内ではなく自由に動き回れる状況だったようだ。

では、温厚なゴールデンレトリバーが噛み付いた理由を考えてみよう。これは決して他人事ではない。この件だけの事例なのか、それともどの飼い犬でも起こりうるのか、想像するだけでも意義がある。2度とこのような悲劇を繰り返さないために知っておこう。

考えられる理由1ストレス

まず、ご近所だった孫の家族と祖父母のこと。孫の女児は誕生した前後から祖父母は事あるごとに面倒をみていたことが想像できる。仕事で遅くなるから代わりに保育園に迎えに行って、出かけるから面倒みていて、などといわれ世話を分担するようになっていたはずだ。つまり、祖父母が世話をする対象がゴールデンレトリバーに孫も加わったことになる。そこで浮上するのは、愛情を独占していたゴールデンレトリバーが孫に嫉妬、ヤキモチを抱いていた可能性。だとすれば、嫉妬が積もりに積もった時間は10ヶ月はかなりのストレスを抱えていたことになる。孫が熱を出した、などの有事で毎日のお散歩がおろそかになりがちだったかもしれない。事故のあった地域は車社会。孫を迎えにいくときは1人は運転手、1人は孫の面倒をみる係で、祖父母ともに車移動していた可能性がある。その間、ゴールデンレトリバーはお留守番。一緒にいる時間が確実に減っていたことは想像できる。自宅に戻ってきても孫はまだ生後10ヶ月。ハイハイをし始めのころは特に目が離せない。祖父母としては当たり前の面倒を見ていたに違いない。だが犬の目線でみれば・・・

ストレスがたまったうえによくいわれる上下関係の問題。ゴールデンレトリバーは赤ちゃんを下に見ていたから本気噛みしてしまったのか。下に見ているからといって本気噛みしたとしたら、それはしつけの問題になる。ストレスが限界に達してしまい本能がむき出しになった可能性は十分に考えられる。

ちなみに、犬のストレスは噛むだけでなく普段見せないトイレのミスや無駄吠えなどのサインがあるといわれる。

考えられる理由2偶発的な事故

遊んでいるつもりで甘噛みしたら急所だった。おもちゃのつもりで噛んでしまった。なども考えられる。犬編集長もおもちゃだと思えば本気噛みする。ときに振り回す。あるいは甘噛みを見た祖父母が慌てて、思い切りひっぱってしまったことも考えられる。しつけでもやるが、甘噛みが度を越したときには引っ張るのではなく押したほうが噛むのをやめやすい。犬は引っ張ると余計に力が入ってしまうからだ。もちろん、犬の個性によって効果は異なるが・・・。

考えられる理由3ダブルコート(抜け毛)の悲劇

トイプードルの犬編集長はシングルコートでほとんど毛は抜けない。ゴールデンレトリバーはダブルコート。年に2回毛が抜け変わる。 表面の長い毛がトップコート、奥に生えている縮れ毛がアンダーコート。とくに春はこのアンダーコートがごっそりと抜ける時期。ちょうど今である。ダブルコートの犬を飼っている人ならわかるがいくらマメに掃除しても毛が一掃されることはない。気づけば部屋の角にごっそり毛のかたまりがたまっていることがよくある。整理しよう。

・ゴールデンレトリバーはごっそり毛が抜ける時期
・孫はハイハイ、なんでも口にいれたがる時期

祖父母としては、孫のハイハイを細心の注意を払って見守っていたに違いない。一方でゴールデンレトリバーは、抜け毛がワルモノ扱いされ、自由に動き回っていた居間で肩身の狭い思いをしていた可能性がある。

抜け毛だけでなく、免疫力が低い赤ちゃんに犬を近づけるのはよくないという情報を厳格に守る人もいる。お散歩をしていると、勝手に近づいてきた子どもに「離れて!」と絶叫する母親に悪者のように睨まれることがある。孫に触るな、近づくな、舐めるな、など行動を制限していた可能性もある。
孫に近づくたび「ダメ!」と叱られていたとしたら・・・。ゴールデンレトリバーは孫のことをどう思うだろう。

教訓

・赤ちゃんと犬が同じ空間にいるときは目を離さない
・どんなに温厚な犬でも噛むことがある
・環境が変わっても愛情を注ぐことを忘れない

祖父母にとっては孫と過ごした幸せな10ヶ月は、ゴールデンレトリバーにとってはストレスの10ヶ月だったかもしれない。お散歩の時間は減り、抜け毛は邪魔扱い、自由な空間だった居間で近づくことさえ拒まれる・・・。愛情を一身に注がれた3年から、愛情に飢えた10ヶ月へ環境が変わるなかでたまっていた感情が爆発してしまったのかもしれない。

というわけで、想像の範囲ではどう考えてもストレスに行き着いてしまう。犬は人気に依存しなくては生きられない生き物。いま一度、愛情の注ぎ方、そもそもストレスを感じさせないしつけ、愛犬との向き合い方を改めて考える機会ではないだろうか。

どんな犬でも噛む。この事実を忘れてはいけない。

犬編集長も人間には甘噛みだが物には容赦なく噛む。雨でお散歩時間が減るとあらゆるものを噛んで振り回し当たり散らすことがある。

いつも匂い付けされてます。日々加齢臭? #toypoodle

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△これはただの巣作り。

敵への警戒感と記憶力のすごさが伝わる動画がこちら。


△めざましテレビのきょうのわんこで吠える犬編集長。テレビにうつる犬を自分のテリトリーに敵が侵入したと思い込み、激しく吠えたてている(まだ犬は登場していない)。実はこのコーナーを見せたのは2年ぶり。音楽が鳴っただけでぶっ飛んでくる。本能と記憶力を侮ってはいけないのだ。

とかちん
ぼくらワンコは3歳児の知能と同じくらいと言われているよ

追記:噛んだのではなく・・・

事故当時の状況がわかってきた。原因はまったく違い・・・優しい性格ゆえの悲劇だったかもしれない可能性が出てきた。噛んだのではなく、くわえようとしていたかもしれないのだ。11日以降の報道は、この検証に費やされることになるだろう。

祖父母は、ゴールデンレリバーのほかに小型犬を含めて3頭の犬を飼っていた。計4頭。犬を飼うことに慣れていたことは自明で、ダブルコートによる抜け毛に対してもエキセントリックなまでに気を使っていたとは考え難い。

 事故当時、ゴールデンレトリバーはハイハイしていた孫の右側頭部を噛み、そばにいた祖母が「マテ!」といったら噛むのを止めたという。

「マテ!」で噛むのを止めたことから興奮して手が付けられない状態でなかったことがわかる。そして、右側頭部を噛んだという事実。犬ではないが、この動画を見ていただきたい。


△犬編集長も赤ちゃん時代にママによくやられた、おなじみの光景。

命。#life #toypoodle #dogs #siblings #love&peace #tokyo

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△犬編集長の生後間もない頃。よくママにくわえられていた。首の部分は脂肪が厚く(触ればわかる)、くわえられても痛がらない。触り心地が癖になっている人も多いのではないだろうか。

そう、噛んだのではなく、くわえようとしていた可能性。この行為をするのは鳴き声で呼ばれたとき、悪いことをしたとき、危ないので他の場所に移そうしているときなどである。

・もし孫がハイハイしながらちょっとぐずって泣いていたとしたら・・・。
・その泣き声が犬のパピーが親を呼ぶときの泣き声の周波数と同じだったとしたら・・・。
・孫は四つんばいであり犬のパピーにもみえる状態・・・。

孫が熱を出しいつも以上に過保護になっていたかもしれない飼い主である祖父母。その様子を見ていて、役に立ちたい、あるいは我が子をくわえて面倒を見たいという本能が顔を出してしまったとしたら悲劇としかいいようがない。

 飼い主のしつけはちゃんとしていて、ゴールデンレトリバーも従順でおりこうだった。もしこの推察が正しいなら、その従順さと優しい性格が仇となってしまった可能性が高い。近所の住民も子どもが触らせてといったらおとなしく触らせてあげていたと信じられない様子だった。

これは室内で犬を飼うことが増えたがゆえの悲劇かもしれない。四つん這いになってハイハイをする人間の赤ちゃんは、犬のパピー(赤ちゃん)に似ている。赤ちゃんがハイハイなど動き回っているときは絶対に近づけてはいけない。これは、すでに犬を飼っていて赤ちゃんが家族に加わった方は特に心にとめておくべき、しつけや飼い方の教訓となるのではないか。しつけがなってないとかゴールデンレトリバーが実は凶暴だ、犬は獣でこわい、という単純な話ではないということだ。もし最大の罪はなにかといえば「無知」になる。無知を減らそう。

 赤ちゃんが生まれた家庭や知人がいたらぜひ今回の事故のことを話して共有していただきたい。無知は罪というこの教訓が常識になれば、同じような悲劇は2度と起こらないはずだ。また、犬を飼うことに慣れても一頭ごとに個性が違う、しつけも異なることを改めて肝にめいじておくべきだと思う。祖父母、孫、孫を預けた母親、ゴールデンレトリバー・・・誰のことを思っても胸が痛む。

噛んだのではなく、くわえようとしていた。
ゴールデンレトリバーはどうなってしまうのだろうか。

とかちん
ぼくも、胸が痛い

(日々つむ編集部)









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