最初に言っておきますが、今回の記事のライターは睡眠時無呼吸症候群です(@1102tvみっちー)。
このまま放置していたら数年以内に突然死していましたね、そう、医者に告げられたのは43才のころ。重い腰を上げて病院に行ったのは「いびきうるさい!呼吸止まってる!頼むから行って!」と妻に懇願されたから。じゃないと病院には行ってませんでした。自覚症状といえば「昼間もなんか眠い」くらい。じぶんのいびきで起きることはありましたが、だからといって病院に行くモチベーションにはなりませんでした。今では妻に感謝していますが結果を聞くまでは、ただただ面倒くさいと思ってました。
正式な診断は、病院で1泊2日の検査をして判明。
そのときの1枚がコチラ。
「ご家族を呼んでください」と云われそうですね(汗)
細身の人でも起こりうる睡眠時無呼吸症候群。何より大切なのは「家族の気づき」です。気づいてあげることの大切さに気づいてください。
一泊二日で診断する
睡眠時無呼吸症候群とは、寝ているときに呼吸が止まる病気。診断が確定するためには一晩病院に泊まって検査を受けなければなりません。これは法律(2017年1月20日時点)で決まっています。無呼吸は10秒以上呼吸が止まる状態と診断されます。そして1時間に5回以上、または7時間に30回以上呼吸が止まっていれば「睡眠時無呼吸症候群」と正式に診断されます。
・睡眠時無呼吸症候群〜1時間に5回(10秒以上の無呼吸)、または7時間に30回以上呼吸が止まる
で、わたしの結果です、1時間に5回の無呼吸で診断されるところ・・・
1時間に77回、呼吸が止まっている。
5回どころか77回・・・。重度の部類でした。あまりに止まりすぎてて現実を受け止められず、ずっと半笑い。どれくらい重症なのか、計算してみましょう。
ということは、平均睡眠時間7時間だと、77(回)×7(時間)一晩で539回は止まる計算。
ちなみに無呼吸は1回で10秒の計算だから、10秒×539回で1晩で5390秒以上、約90分、つまり1時間半止まっていることに。1時間あたりで13分くらい。
ただ、無呼吸は最低10秒だけれど、実際は30秒以上止まっていることもあるので20分近く、3分の1は呼吸が止まっていると考えてもあながち間違えではないだろう。
20分×7(時間)で140分。一晩で2時間以上は呼吸が止まっていることになる。
仮に無呼吸になってから残りの人生40年とすると2時間×365日×40年=29200時間。最低でも3年と120日ちょっと呼吸が止まっていることになる
コワイわ!
睡眠時無呼吸症候群の患者が手放せない「CPAP」とは
正式に診断されると、「CPAP」と呼ばれる酸素吸入器のような機械をリースされます。ちなみに今つかっている機械はこちら。テイジン製です。
この機械、買うことはできません。
医療機器だからとおもわれます。診療代とリース代合わせて毎月1回通院し、リース代を含めて4760円支払います。
これが治らない限り毎月払い続ける費用になります。
吸入器の調子が悪い、フィルターが汚くなった、などというとすぐ交換してくれます。このシステムは日本の法律で決まっています。病院やメーカーが築き上げたシステムなので毎月払うのがイヤだという人のなかには、海外から輸入して使っている人も少なからずいるようです。顔につける吸入器がこちら。
わかりづらいですね。この吸入器から空気を流れこむことで閉じている気道を強制的にこじ開けることができます。旅先にも持っていく必需品です。そばに誰か寝ていても、ほぼ音は漏れず装着する違和感もありません。いびきもほぼゼロ。これまでの騒音が嘘のような静寂の夜が訪れます。長年いびきに悩まされ、無呼吸に不安を覚えていた家族にとっては夢のようなことかもしれませんね。
痩せている人や女性が発症することも
もう一度言いますが、睡眠時無呼吸症候群は「肥満」が原因であることが多いです。脂肪が気道を圧迫し狭くなるためです。
でも月に一度専門の病院に通うようになってから、意外にも女性の患者や痩身の男性が多いことに気づきました。
先生に聞くと、小顔であごの発達が未熟、歯並びが悪い、など顔や首周りの特徴でも無呼吸になってしまうそうです。そう考えると、最近は固いものを食べなくなったせいか若い世代はどんどん顔が小さくアゴが細くなっている印象があります。
現代病の一種といってもいいかもしれませんね。うたた寝をしている妻や娘の呼吸が止まったり苦しそうにみえたりしたことはありませんか?
大切になってくるのは家族の「気づき」。
もし家族やパートナーが「あれひょっとして呼吸が止まっている?」と気づいたらぜひ一度受診をすすめてください。
特に自分の母親や娘、彼女など女性や痩身の人には家族の目、気づきが大切。自覚があって診察を受ける人は、とても稀。医師に聞くと、家族に云われてきました、という女性がほとんどだとか。
CPAP以外にもマウスピースなど手軽な治療法があります。
いびき、すっきりしない目覚め、いつも眠い、頭がぼーっとする・・・などの自覚症状は無呼吸かもしれない危険なサインです。自覚症状がある人はすぐにでも病院に行きましょう。
睡眠時無呼吸症候群を克服するには?
いちばん怖いのは、突然意識を失うケースがあること。この病気が原因とみられる重大な事故がたびたび報じられています。
自分も昼さがりに突然強烈な眠気に襲われることがありました。加害者になっていたかもしれないとおもうと恐ろしくなります。70を超えた母親はCPAP→酸素吸入器→死にかけている人のイメージらしく・・・。
たしかに(笑)
このままではずっと親不孝がつづくので明確な病気の原因=肥満をなんとかしたいですね。
家族が気づく「睡眠時無呼吸症候群」3つのステップ
病気と向き合うためには、家族の協力が不可欠です。
危険なサインはこちら。
- 寝ているときの呼吸が10秒以上止まっていないか
- いびきがひどくないか
- 眠気や疲れがとれないと云ってないか
睡眠時無呼吸症候群は太っていても痩せていてもおこりうる病気。でも本人は呼吸が止まっていることを自覚できないでいることがほとんど。
ちょっとした「気づき」が家族の命を救うのです。
(日々つむ編集部みっちー)