犬編集長が新幹線に乗って東京から大阪に向かいました(@1102tv)。3時間ほどの移動でしたが、吠えたり鳴いたりもせず快適に過ごすことができた!と報告が。
毎回不安になる公共の交通機関での移動。とくに新幹線は東京新大阪間なら3時間弱の長時間ですから不安は尽きませんよね。移動するためには専用の切符やキャリーケース、そのサイズまで、いろいろなルール、そしてマナーもあります。
ワン友の体験もまじえて、犬と飼い主がともに新幹線で快適に過ごすポイントをまとめました。
目次でサクッとおさらい
快適ポイント1:キャリーバッグに慣れさせる
新幹線に犬を乗せるためには、当日を迎える前から、あらかじめ用意しなければならないものがあります。
それはJR東海がいうところの「ケース」。キャリーバッグやケージといわれてるものです。慣れていない犬だと何が起こるかわからないギャンブルになります。ずっと鳴きつづけたり、キャリーをガリガリしたり、おもらしをしたりなんてことも・・・。
移動がジゴクだったなんてことにならないためにも、ケージ未体験なら、新幹線移動の数ヶ月前から昼間の電車移動など短い区間でトレーニングしておくべきです。キャリーケースに入ることが、日常の一部だと感じるくらい慣れさせることがポイント。犬編集長はマンション住まいなので散歩に行く前には必ずソフトタイプのキャリーバッグに入っていました。最初はガリガリやっていましたが、いつの間にかバッグを床に置いただけで飛び込むように入るようになりました。
そう、キャリーバッグ=「散歩」という楽しいことが待っていると知っていたからです。
入っている時間はいつもわずか数分ですが、とっかかりとしてはオススメ。偶然でしたが、これが快適な新幹線移動につながる基本になりました。
こうした経験がなく狭い空間に入ることに慣れてないワンコがいきなり「ケース」に入って静かに移動する・・・宝くじ並みのギャンブルですね。
少なくとも1回は練習しておくべきです。ぶっつけ本番だけは止めましょう。公共の交通機関で移動する際「ケース」に入れただけで興奮したり鳴き続けたりする場合は移動手段を考え直したほうがいいかもしれません。
実際、鳴き続けてしまい3時間足らず連結部分にいたというワン友がいましした。しつけの行き届いた、とってもいい子なんですよ。それでも「ケース」という狭い空間に慣れていなければ周りに迷惑をかけるような行動をしかねません。
快適ポイント2:キャリーバッグのサイズを攻める境界線を知っておく
どんな「ケース」=キャリーバッグを準備すればいいのか、ポイントはサイズです。
明文化されたルールがあります。これがけっこう曖昧なんです。
出典:JR東海
小犬、猫、鳩またはこれらに類する小動物(猛獣やへびの類を除く)で、
- 長さ70センチ以内で、タテ・ヨコ・高さの合計が90センチ程度のケースにいれたもの
- ケースと動物を合わせた重さが10キロ以内のもの
手回り品料金は、1個につき280円です。ご乗車になる駅の改札口などで荷物をお見せのうえ、普通手回り品きっぷをお求めください。
長さ70センチ以内で高さタテヨコの合計が90センチ程度・・・どこが長さでどこがタテヨコなのか。そもそも「合計」「程度」ってなんだ!?がんばってイメージして図解化してみました。
△長さ70センチ。ワンコなら頭から尻尾までのスペース。隣席とのカンケイでしょうね。
そして、高さ・タテ・ヨコの合計が90センチ。曖昧ですね。ちなみに通常持ちこめる荷物のサイズは高さタテヨコの合計が250センチまで。しかも2コOK。この90センチ縛りがいかに厳しいか。でも、結論からいうとサイズはグレーです。90センチ「程度」という言葉づかいに、そこはあまり固いこといわないよ、という意思が鉄道会社から伝わってきます。
例に出している写真のキャリー、明らかに90センチオーバー。調べると、117センチあるタイプです。
似たタイプの商品のなかに気になるコトバを見つけました。
なんでしょうIATAって。
調べてみるととIATAは「イアタ」と読み、国際航空運送協会の略。飛行機では輸送に適したケージのサイズが厳格に決められているそうです。参考サイト「ユナイテッド航空」
海外では虐待と捉えられたケースもあって(JALカーゴの顧客向けリリース)JALはこのIATAの国際規格に準じています。(こちら)
この流れは公共の交通機関すべてにあてはめられるべきです。新幹線を利用したことのある知り合いの飼い主さんたちに聞いても、サイズに関して注意を受けたり乗車を拒否されたことはありませんでした。この規制のポイントはサイズではなくマナー。周りへの配慮です。駅構内でキャリーバッグから顔を出させている飼い主を見かけます。でも、たいてい叱られています。ルール違反で不快に感じる他の乗客がいるからです。駅員に苦情をいっているのを見かけたこともあります。苦情が増えれば増えるほど鉄道会社は規制に動かざるをえません。さきほども紹介したJR西日本のJRおでかけネットにはこんなメッセージが載っていました。
(ペットを持ち込まれるお客様へ)
ケースに車輪や手押し用の取っ手等がついている場合(ペットカート・ペットバキー等)については、車輪や手押し用の取っ手等の部分を含めた全体の大きさがペットケースの制限内である場合のみ、有料の手回り品としてお持ち込みいただけます。(一般的なペットカート・ペットバギーの場合、全体でペットケースの制限を超えるため持込みはできません。)なお、ペットが入るケースと車輪や手押し用の取っ手等が分離した状態であれば、ケースがペットケースの制限の範囲内で、かつ車輪や手押し用の取っ手等ケース以外の部分が無料手回り品の制限の範囲内であれば持ち込むことができます。ただし、この場合であっても、ケース以外の部分等に突起があるなど、他のお客さまに危害を及ぼすおそれがあると判断される場合等については、お持込みをお断りいたします。
出典:JRおでかけネット
なるほど。バギーは絶対禁止だと思い込んでましたけれど分離式でサイズ内ならOKなんです。調べてみたらありました! サイトをみたらこの前、犬の祭典インターペッツ2015で別の機種を試乗させてもらった会社でした。有名ですよね、コムペット。
もともとベビーカーのメーカーなので品質も安心。頑丈なのにめっちゃ軽いんですよね。ワンタッチで折りたたみできるのもびっくりしました。でも残念ながら推奨サイズが3キロなのでウチのワンコはサイズオーバーです。3キロ以内でも実店舗での試乗をすすめます。たしかめないと分からないことがありますからね。購入を迷っている商品がこのシリーズです。
折りたたんだカードは持ちこめる手荷物のサイズ内。キャリー部分はプラス50センチちょっと。ん~、グレーだ(笑) 個人的には「程度」内だとおもいますがコムペットさんにはミリミリとプレミアムの中間の商品を期待したいところ。「程度」、難しいですねえ。
△結局ミリミリを購入。
ということで、キャリーバッグの快適ポイントは合計90センチ以内にこだわらなくていいということです。「程度」と明記しているかぎり、ある程度は大きめになってもかまいません。むしろルールを守ろうとして小さなバッグに押し込むことのほうが問題です。それよりも大事なのは他の乗客に配慮した「マナー」です。マナーを無視すればルールが変わり今後ほかの愛犬家にも迷惑をかける可能性があります。許されてきたことが許されなくなりすべてが台無しになります。ルールの前に他の客に気を配るマナーが大切です。
快適ポイント3:「空いている日時を狙う」
混雑した車内だと自然にトラブルのリスクも高まります。休日よりも平日。下りなら遅い時間ほど空いている傾向があります(日によって異なります)。できるかぎり、空いている日時を狙いましょう。
快適ポイント4:「最後尾の座席を予約しておく」
座席は最後尾端がオススメ。折りたたんだバギーもシートの後ろに収納できます。クンクン鳴きだしたときもすぐにデッキへ行くことができます。ベビーカー利用者もいて幼い子供がいたり、出入口でなにかと忙しいのでゆったりしたいビジネスマンには不人気の席。逆に狙い目です。
快適ポイント5:「乗車前に散歩とトイレを済ませておく」
新幹線に乗る数時間前に家を出発、東京駅近くの皇居周辺をわりとしっかりお散歩しています。目的は2つ。疲れさせるためとトイレのため。新幹線の移動中ずっと寝てくれると周りに迷惑がかからず安心です。だから移動はいつも出発は午後になります。朝早くだと、移動後に散歩させればいいやとなりがち。吠えたりくんくんと鳴かれることが心配な方は選択肢になると思います。吠え対策は100匹いたら100通りのやり方があるので参考程度までに。気持ち的にあまりオススメしませんが、犬用の睡眠薬という方法もあるようです。かかりつけの獣医師に相談のうえ処方してもらってください。水分補給も忘れずに。
以上、5つのポイントを紹介しました。もう一度まとめます。
・その2キャリーバッグのサイズを攻める境界線を知っておく
・その3空いている日時を狙う
・その4最後尾の座席を予約しておく
・その5乗車前に散歩とトイレを済ませておく
手回り品切符の買い方
愛犬を新幹線に乗せるためには「手回り品」とよばれる切符を購入します。人間と同じではなく荷物扱いになり座席代は必要ありません。値段はどこまで行っても「280円」。ただ、混んでいるときに隣に誰かが座ると気が休まらないかもしれません。お金に余裕のある方は2シート分の席を確保するのも手ですよ。
普通手回り品切符とかいてあります。なにもいわれなければサイズクリアです。
さいごに
快適にこだわって周りの人を不快にさせるのは本末転倒です。周りに人に迷惑をかけるかもしれない、と常に気を配ることがなにより大切です。不安な方は短い距離からチャレンジを。快適な新幹線移動がクリアできたら愛犬ライフは無限に広がります。全国へワンコを旅ができますからね。
少しでも参考になれば幸いです。
>>>【飼い主目線で選べる】ぺット可のホテル予約と宿泊代を節約する方法
(日々つむ編集部)