もし家族に不幸があったとき救急車を呼ぶべきか否か、反響を呼んでいる記事を紹介します。それは…
「家族が自宅で亡くなった時に救急車を呼ぶと、遺族はさらに辛い目に遭う」
救急車を呼んで、救急車が到着してお母様が亡くなっていたら、救急車はお母様をそのままにして帰りますが、すぐ警察に連絡しますので、代わりにおまわりさんが来ます。
おまわりさんが来たら、家族全員事情聴取をされます。要するに、誰かが殺したのではないか? と云う疑問を晴らすために、家族全員から事情聴取をするのです。
警察は、お母様が誰かに殺されたのではないか? と云う疑問が晴れるまで質問します。もちろん、家族全員に1人づつ、それは丁寧に質問を繰り返すのです。
事情聴取をされた家族から聞いたことがあるのですが、殺人犯扱いされたと怒ってました。質問は、誰が遺産相続人になるのか? どのくらい遺産があるのか? 昨夜お母様と喧嘩した人はいなかったか? 家族関係・仲の良さ悪さ等、あらゆることを聞かれるそうです。
家族全員の数時間に及ぶ事情聴取のあとで、やっと解放されることになるのです。
この事情聴取を受けないで済ませる方法はたった1つだけです。お母様が亡くなっていたときに、絶対に救急車を呼ばないことです。
記事をまとめるとこうです
- 家族が自宅で亡くなる
- 救急車を呼ぶ
- 救急隊員が警察に連絡する
- 警察が自宅にくる
- 家族全員が事情聴取を受ける
家族が亡くなって辛いときにうっかり救急車を呼んでさらにつらい目に遭うという記事。警察がきて数時間にわたって事情を聞かれてしまうというのです。疑問が解決するまで。言い方を変えると、容疑者の疑惑が晴れるまで・・・。
万が一があったときに呼べきなのは、救急車ではなく主治医。死亡診断書を書いてもらえば、警察がくることもありません。
でも、いまどき主治医がいる、という人も少ないのでは?わたし(1102tvみっちー)の両親は70をこえていますが主治医はいません。映画「三丁目の夕日」で三浦友和さんが演じたような往診してくれる町医者も減りました。儲からないですからね。一方でいま自宅で看取ることを厚生労働省は推進しているんです。
家族を自宅で看取るためにやっておくべきこと
日本では最期は病院で、が当たり前になっています。一方でこんなデータがあります。
(厚生労働省HPよりスクリーンショット)
厚生労働省が調査した「人生の最終段階を過ごしたい場所」と題したアンケート結果です。実に7割超が自宅で最期を迎えたい、と回答しているのです。看護師にいたっては9割超。患者の最期を最前線で看続けてきた看護師だけに考えさせられます。意味のない延命で苦しみながら死んでいくことに疑問を感じている、ということなのでしょうか。厚生労働省では現在、医師とともに患者の相談にのってくれる相談員を増やそうと活動を始めています。患者やその家族の意思を尊重して人生の最期をどう迎えるか一緒に考えてくれるというのです。しかしながらこの取り組みは始まったばかり。
在宅医を見つけるためには
あまり知られていませんが在宅医療を支援する「在宅支援診療所」は現在1万カ所を超えています。イメージ的に都市部のほうが在宅医は見つかりやすいそうです。探し方は3つ。
1.病院で相談する
病院には「医療連携室」「相談室」と呼ばれる部署があり、そこで相談にのってくれます。とくに「医療ソーシャルワーカー」は専門なので在宅医をすぐに紹介してくれるそうです。
2.地域で探す
地域の相談窓口に相談する方法もあります。
- 役場の介護保険担当窓口
- 介護支援事業者(ケアマネジャー)
- 訪問看護ステーション
- 在宅介護支援センター
- 保健所
- 各地の医師会
3.インターネットで探す
インターネットで探す方法もあります。
ホームページで連絡を取ったあとは、実際に相談に訪れることをおすすめしています。
4.書籍
書籍も出ています。
在宅ケアをしてくれるお医者さんがわかる本 全国版―在宅ケア医年鑑〈2008年版〉
ホスピスケアの選び方ガイドブック (春秋暮らしのライブラリー)
と、在宅医療サイトには紹介されていましたが、ちょっと出版年が古いので参考程度までかもしれません。
いかがでしたか
できれば最期は自宅で・・・。その思いを叶えるのは今の日本ではとても難しいことだとわかりました。人生の最期をどう迎えたいのか。日ごろから話し合っておくことが大切です。しかも、元気なうちに。これも終活なんです。
(日々つむ編集部)