渋谷の駒形どぜうへ行ってきました。そうなんですよ、浅草の老舗が渋谷の繁華街にも出店してるんです。本店には3年ほど前にお邪魔して、座敷席で食べた記憶がうっすら。禿げかけても通うオサレ美容室帰りの昼下がり、広い額に汗をしたたらせながら老舗の味を堪能してきました(@1102tvみっちー)。とくに、リタイヤ世代の昼飲みにはおすすめですよ。
昼呑み×渋谷「駒形どぜう」
その1発音はどぜう?どじょう?
駒形どぜうは創業1801年の老舗。徳川11代将軍、家斉公の時代です。W百年食堂。214年の歴史を紡ぐ店になりますね。「どぜう」の表記もこちらの発祥。なんでも元は「どぢやう」もしくは「どじやう」。しかし、店が焼失。4文字では縁起が悪いと奇数文字の「どぜう」に書き換えて定着したといいます(すべてHPの受け売り)。気になるのは、どぜうをそのまま「どぜう」と発音するのか、「どじょう」でいいのか。歴史から考えれば「どじやう」なのだから「どじょう」でいい気がします。少なくとも客は「どじょう」でいいのではないでしょうか。
その2雑居ビルが一転・・・
渋谷店は、井の頭線の駅ビル「マークシティー」の1本小道をはさんだ雑居ビルの4階にあります。1階のビルエントランスは本店の店構えとは違ってちょっと味気ない印象。ここまでは共用なのでしょうがありません。
エレベーターもちょっと薄暗い。おじさん一人でも勇気がいります。どんなお店でも初めて暖簾をくぐるときはドキドキ。
エイヤ!
エレベータの扉が開いた瞬間がコレです。いきなり老舗の雰囲気。あらま。逆の緊張感がはしります。右がエレベータ、左が暖簾。その手前には「〇〇一行様」が数組記されていました。本店と同じく団体客に人気のようです。そういえば、どぜう鍋って食べ方がめんどくさ・・・もとい作法があった記憶が・・・。店員にいろいろ説明された気がします。ただのランチなのに一気に敷居が高くかんじてきました。
その3昼呑みの時代が来ている
薄暗い店内を入ると、先客は団体の酔客が2組、個室に男性のシニア客4名、そして一人客が2人。そしてひとり、壁際のテーブル席に通されました。本店とちがい、すべて椅子席だったとおもいます。
席からの眺めはこんな感じ。それにしても昼から呑んでいるシニアのみなさん、ホントに増えましたねえ。リタイアして時間があるもんだから友達と飲み歩いたり、旧交を温めているんでしょう。こうした昼呑みの需要はますます高まっていくでしょうね。飲食店関係者のみなさん、儲けたいならランチで回転をあげる時代じゃないのかもしれませんよ。たぶん一人あたりの単価、ランチの3,4人分はいってます。
その4メニューを見ずに注文する
ランチメニューはこちら。
直前に、美容師の方から「駒形どぜうで親子丼食べた」、と聞いていたのですが見当たりません。たぶん左下の舞子?定食のことかもしれませんね。狙うは、どぜう鍋定食一択。もちろん通常のメニューも注文OKです。
その5放歌はご遠慮ください
1本だけ。ごはんとどぜう汁は後にしてもらいました。ふと壁のメニュー見ると・・・
注意書き「放歌ご遠慮ください」の文字。
200余年の歴史に思いをはせます。江戸時代からちょっとしたごちそうだったはず。テンション上がる気持ち、わからないでもないです。さあ、いただきましょう。
お新香です
奴です。
これだけでビール2杯いってます。そして、ネギ。
どっかーん!
影の主役でしょう。あれ、どうするんだっけ?テーブルの下ですぐ「駒形どぜう 食べ方」を検索。あまり求めている情報がなかったので食べログの写真をチェック。ふむふむ。ちなみにネギは食べ放題です。左側にあるのは割下。ネギの奥にあるのは?
山椒と七味です。容器もシャレオツ〜
その6ネギに悪戦苦闘する
いよいよ本丸、どぜう鍋のおでまし~。
小ぶりな鉄鍋にぎっしり敷き詰められたどぜんのみなさん。
ネギをがっぽし
ネギは本来、火が通さなくても食べられるもの。むしろ火を通し過ぎなほうがいい食材のはず。迷わず投入し、グズグズ美味しい音がするのを待ちます。どじょうと直に触れ合っているネギが温まったころ・・・タレと絡めながら皿によりわけます。
↑はネギがどぜうやタレに勝った失敗パターン
ちょいと早かったかネギはタレとしっかり絡めたほうが旨いです。
鍋のタレが少なくなったら足していきます。
これが甘すぎずグッド
なべ底が浅いので
こまめに。
お店のホームページに味の説明がありました。
厳選したどぜうを酒に漬けて酔わせ、甘味噌仕立ての味噌汁で煮こんだあとすくい上げ、さらに渋みのタレで煮こみます。それによりどぜうの臭みがぬけ、骨も柔らかくなります。丸のままたっぷりネギをのせてお召し上がりください。 どぜうとネギを組み合わせることで、カルシウムがリン酸カルシウムとなり、体内の吸収をたすけてくれます。江戸時代から続く調理方法で、どぜうを堪能してみませんか。
泥臭さを抜くためなんでしょうけど手間暇かけてますね。ちょっと感動しました。いくらでも食べられる気がしてきました。やばい、道がついてきちゃった。
伝統的焼酎「カストリ」
メニューをみて目に飛び込んできました。おすすめの呑み方、ロックとチェイサーを注文。
まずい(うまい)。
これはグイグイいけてしまう
ネギのせ2回、3回とすすみながら
ついにここまで。
ふとメニューにあった生卵に目がいきます
「ご一緒に」
と書いてあります
かるく混ぜたあと、投入~
これが
「ご一緒に」
の答えなんでしょうか
ま、いいでしょう。
ご一緒に!
これを・・・
ごはんのおかずにして・・・
わしわし食べる!
ただしごはんは残します。(ガマン!)
んまい!
このどぜう汁、骨を感じさせないほどやわらかく溶けてしまいます。小ぶりのどぜうを使っているんだとか。絶品~。もうひとつの名物だけありますね。そんなランチタイムも終わろうかいう頃合いに、マダムが入店。
するや開口一番
持ち帰りの「どぜう鍋」2人前を注文。
お土産でも食べられるんですねえ。おとうさんが寿司折を買ってかえる感覚でしょうか。佃煮もそそられます。さらしくじら、も注文しようかと悩みましたが踏みとどまりました。そのかわり「カストリ」をおかわりしたのは内緒のハナシ。何度か食べているはずなのに新鮮な味わい。年を重ねたからこそわかる味、ということなのかもしれません。どじょうはウナギ並に栄養価がたかく精がつくそうです。アクセスがよく使い勝手のいい店、見つけました。昼の遅い時間帯なら一人女子でもイケます。ココ、渋谷? いい意味で異空間を味わえるお店ですよ。
ごっちゃんでした♪
■基本メモ
住所: 東京都渋谷区道玄坂1-5-9レンガビル4F
営業時間: 11:30~21:30
休日: 定休日はないようです(年末年始のぞく)最寄駅 JR渋谷駅 徒歩3分
井の頭線 渋谷駅 徒歩2分
電話 03-3464-5522
(日々つむ編集部みっちー)