夜、突然左胸と左肩にかけて激しい痛みに襲われました(@1102tvみっちー)。呻きながら頭をよぎる循環器系の疾患。布団の中で調べると、心筋梗塞や虚血性心疾患などでも左肩や左腕に痛みが広がる=放散痛の症状が出ているかもしれない。あまりに痛みで一睡もできないまま夜があけました。左腕が使い物にならないので右腕だけでシャワーと着替えを済ませ、午前9時頃、近くの循環系のクリニックに行ってきました。
結果はゴム跳びで左腕を骨折して以来、40年ぶりの三角巾姿に。いったいわたしの体になにが起きたのか。
同じ症状で悩んでいる人の参考になれば幸いです。
先生、放散痛ですよねっ!
診療を受けたクリニックは初診でした。参考になると思い持参したのは去年の健康診断書。糖尿病や睡眠時無呼吸症候群などの持病やいくつかの数値異常が一目瞭然でわかります。説明を省き時間を短縮できるメリットがあります。その上で、現在の状況を伝えました。実は肩の激痛に襲われる前、いわゆるグルグルめまい(良性発作性頭位めまい)になり嘔吐。痛みはその夜いきなり起こりました。
先生 めまいは耳石由来ですし関係ないんじゃないかなあ
── 全く別物として考えた方がいい?
先生 症状的には整形外科かなあ
── 整形外科?筋肉や筋とか?
先生 脈はしっかりしてるし、ざらつきもないですよ
先生 心電図は取りましょう。レントゲンまでは・・・
── わかりました。
看護師さんに手伝ってもらいながら上着を脱いで心電図を測定。結果は・・・
先生 ・・・ちょっと気になるところがありまして。
── (まさか)
先生 この波形なんですが・・
どうやら下向きの何ちゃら波に心筋梗塞につながる可能性の波形が出ているかもしれない、とのこと。でもその波形は正常の人にも見られる(4人に1人?)そうで、レントゲンとゼリーを塗って超音波検査(エコー検査?造影剤?)をすることになりました。
── 先生、やっぱり放散痛じゃ・・・
先生 よく知ってますね。でも、放散痛はズキズキとした痛みじゃなく、胸から首にかけてだんだんと締め付けられていくような重苦しさを伴うんですね。もちろん人によって異なりますが。
このあと、レントゲンを撮り超音波検査。胸のあたりを見ながらリアルタイムで説明してくれました。結果は異常なし。心臓の数値も異常なし。そしてレントゲン写真でも異常は見つかりませんでした。先生の見立ては外科的な問題。
めまいの薬は断りました。
わたしの持病である、いわゆる「ぐるぐるめまい」は薬を飲むより・・・
良性発作性頭位めまい症診療ガイドライン
△↑のような動きをして耳石を元に戻す方が治りが早いからです。というわけで、クリニックを出た足で、今度は紹介していただいた一駅離れた整形外科へ向かいました。
アタタタ!!
脂汗をかきながら15分。紹介してもらった整形外科は隣の駅からおよそ3分ほど。昼休みの直前でしたが快く診療に応じてくれました。そして先生に昨日の夜から今までのことを全て話しました。
先生 アレかな(いきなり思い当たる病気があるようです)。じゃあちょっと脱いで。
── はい。(アレとは?)
先生 痛かったら、ゆってね。
── ・・・グゥっ!
先生 ここは?
── いや、そこは・・・イッタ!!!
先生 ここじゃなくてここ?
── イッタ!!!!!!!!
(コロス気か!)年配の先生に思わず出そうになった言葉を押し殺し、触診は続きました。そして、レントゲン。さらに、痛み止めの注射。
── けっこう痛いですね
先生 効いている証拠!
── ありがとうございます。
先生 ありがとう?まあいいか。
5分ほど横になりました。そして、レントゲン写真を見ながら改めての診察。
先生 おかしいな・・・。
── と言いますと。
先生 石灰性腱炎だと思ったんだが、ないね石灰。
── セッカイセイケンウエン?
先生 そう。
といって先生は本を見せてくれました。
病名 「石灰沈着性腱板炎(石灰性腱炎)」
症状
夜間に突然生じる激烈な肩関節の疼痛で始まる事が多いです。痛みで睡眠が妨げられ、関節を動かすことが出来なくなります。
発症後1~4週、強い症状を呈する急性型、中等度の症状が1~6ヵ月続く亜急性型、運動時痛などが6ヵ月以上続く慢性型があります。原因と病態
40~50歳代の女性に多くみられます。肩腱板内に沈着したリン酸カルシウム結晶によって急性の炎症が生じる事によって起こる肩の疼痛・運動制限です。
この石灰は、当初は濃厚なミルク状で、時がたつにつれ、練り歯磨き状、石膏(せっこう)状へと硬く変化していきます。石灰が、どんどんたまって膨らんでくると痛みが増してきます。そして、腱板から滑液包内に破れ出る時に激痛となります。
(出典:日本整形外科学会)
先生の見立ては「石灰性腱炎」。ただ、石灰がレントゲンに写っていないらしく首をかしげていました。
── 原因は何ですか?
先生 リン酸カルシウムだよ。
リン酸カルシウムの結晶がくっついて石灰化するようです。ソーセージやベーコン、フライドポテトといった食品が関係するといった指摘も。ギクッ。思い当たるフシが…。あまりフライドポテトは食べませんがソーセージやベーコンはよく食べているので・・・。
痛み止めの注射を打ってもらうと、ずいぶん楽になりました。帰宅したらすぐお腹に何か入れて痛み止めの薬を飲むように言われ、あの三角巾をつけてもらいました。
石灰性腱炎は、急性は絶対安静。慢性になると少しずつでも動かして痛みを和らげるしかないようです。急性は激烈な痛みなのですぐお医者さんに診てもらうことをおすすめします。
包帯も巻いていないので、ちょっとした違和感。恥ずかしいです…。
いかがでしたか
思い込みが思い込みで終わって安心しました。すぐ病院へ行ってよかったと思いました。安心こそ、クスリ。
ちなみに処方してもらった薬がこちら。
年を重ねると体にガタがくることをアラフィフのいま、実感しています。あらためて、ウォーキングやストレッチなど日常のメンテナンスをサボらずやろうと決意した次第です。このまま怠惰な日常を続けていると愛犬の散歩にも支障が出てしまいそうです。
おまけ
肩に痛みがあるときの服の着方を教えてもらいました。
脱ぐ時は「痛みがないほう」から。
これは肩以外でも応用がきくと思います。
めちゃくちゃ楽になるので、是非覚えておいてくださいね。
その後の石灰性腱炎
1年以上たった今、石灰性腱炎は慢性化し、しかも両肩に症状が出ています。痛みが激しいときは服を着るのもままならず、リュックを背負うことができず諦めることもあります。
毎日のストレッチや、週に1、2度の肩まで沈めた水中ウォーキングでなんとか動かす可動域を広げるようにしています。
とにかく少しずつでもカラダを動かすコト。長時間の座りっぱなしはやめるコト。できることをやりながら病気と付き合っていきたいとおもいます。
リードを持てなくなったらお散歩もできなくなりますからね。
(日々つむ編集部みっちー)