ゴジラに匹敵するほどオソロシイとウワサの殺人蟻・ヒアリがついに東京にも上陸。お尻に毒針を持ち、刺されると火傷のような激しい痛みに襲われ、死に至ることさえあるといいます。だから漢字だと「火蟻」と書きます。
そんな危険すぎるクロードチアリヒアリが日本各地で見つかっています。普段のお散歩中に見かける蟻なんて気にかけたことありませんが、きょう(2017年7月7日)は「あ、蟻がいる。ヒアリかも」と頭をよぎりました。きっとわたしのように気にする人は増えるので、今後は内陸部、例えば公園などでも見つかることが無いとはいえません。もし見つかれば「定着」を意味しているので大騒ぎになるでしょう。
そう、もしお散歩中の愛犬がヒアリに刺されたらどうなるの?気になっている人も多いのではないでしょうか。一緒に散歩しているときに、刺される確率が高いのは飼い主ではなく愛犬です。地面に近く靴も履いていないのですから。
テレビやネットのニュースでは、ヒアリに注意してくださいと呼びかけています。が・・・。
ヒアリに注意してくださいと言われても
— デーブ・スペクター (@dave_spector) 2017年7月6日
△気持ちはデーブ・スペクター氏と同じ。どう注意していいかほとんどの人が見当もつかないでしょう。
東京都は特設サイトまで作って注意喚起を開始しています。
【危険な外来生物】大井ふ頭のコンテナ内で、特定外来生物のヒアリが都内で初めて発見されました。住宅地等では確認されていません。被害を防ぐための情報など、詳しくは東京都特設サイト「気をつけて!危険な外来生物」をご覧ください。https://t.co/vHJjMx1VE5 pic.twitter.com/bgOzZqG9ZL
— 東京都環境局【公式】 (@tochokankyo) 2017年7月6日
△身近に忍び寄るヒアリ。
環境省や専門家の意見もまじえ、ヒアリの見つけ方や逃げ方、応急処置で絶対にやってはいけないことなどの注意点をまとめてみました。結論からいうと、牛をも殺す毒を持ってます。当然犬も危険。そんな危険な外来生物がすぐそこまで来ているかもしれないのです。(2017年7月10日ヒアリが港以外の内陸部で発見されました)。愛犬を守れるのは飼い主しかいません。学んでおきましょう。
書いている人の立場
・愛犬をヒアリから守りたい飼い主
・ハチのアレルギー反応を持っている
ヒヤリに刺されたときの対処法
うちのワンコがヒヤリに刺されたかも!?と検索してきた人のために、真っ先に対処法を紹介しておきます。「ヒアリ 犬 対処」で調べてみたところ、対処法を書いている人がいました。しかもイラスト付き。
はてなブログに投稿しました。#ラブファイブ #わんこ #保護犬 #漫画
【犬イラスト】ペットがヒアリに刺された場合の対処法-こぐま犬と散歩〜元保護犬の日記〜https://t.co/O87rsYv0Qx pic.twitter.com/nKoTsNWgfW— スズメ天狗 (@kogumaken) 2017年7月5日
△わかりやすい。ワンコが刺されたときにやるべきことが説明してあります。共有しておきましょう。
- 刺された時の症状<・地面を転がる・震える・患部を舐めたり噛んだりする>
- まず傷を確認<刺されていたら患部に赤み、腫れ>
- 噛まれていたらやること<仲間が襲ってくることがあるので即座に場所を移動・タオルや手袋を使用してアリを取り除く
- やってはいけないこと<水をかけて取り除く→アリがパニックになり、より強く噛むことがある>
- 症状が出たら(軽度)<ベーキングパウダーと水を練って、患部に塗り包帯で巻く(感染症をかゆみを抑える効果を期待)>
- 症状が出たら(アレルギーが出た場合)<患部の腫れ、呼吸困難、ふらつきなどの症状が出たらすぐ動物病院へ!
わたしは子供の頃ハチ(おそらくクマンバチ)に頭部を刺されて、夜になって嘔吐や激しいめまいから意識混濁状態となり3日間入院したことがあります。1回目だったので毒そのものがカラダを巡ったのかもしれません。次に刺されたらアレルギー反応によるアナフィラキシーショックで命が危ないかもしれません。当然犬にも同じアレルギー症状が出ることはあります。もし症状が出たら危険ですよ。
個人的な意見ですが、刺されたときの行動として3から6へ飛ぶのがいいかもしれません。つまり、刺されたと思ったらすぐに動物病院で診てもらうことをオススメします。
刺されたらどうなるの?
ついでに人間がヒアリに刺されるとどうなるのか、紹介しておきます。
・アルカロイド系の毒(ソレノプシン)によって非常に激しい痛みを覚え、水疱状すいほうじょうに腫れる。
・さらに毒に対してアレルギー反応を引き起こす例が、北米だけでも年間で1500件近く起こり、100人以上の死者が出ている。
・ソレノプシンは、呼吸困難や意識障害等を起こす場合がある
△アメリカだけでなんと毎年100人以上の死者が出てます。環境省が説明する刺されたときの人間の症状は・・・
軽度/刺された部位の痛みやかゆみ
刺された瞬間は熱いと感じるような激しい傷みが走ります。やがて、刺されたあとが痒くなります。10時間ほど経つと膿が出きます。中度/じんましん
刺されて数分から数十分後には刺された部分を中心に腫れが広がり、部分的、または全身にかゆみを伴うじんましんが現れることがあります。重度/呼吸困難・血圧低下・意識障害
刺されて数分から数十分の間に息苦しさ、声枯れ、激しい動悸やめまいやなどを起こすことがあり、進行すると意識を失うこともあります。これらの症状が出た場合は重度の即時アレルギー反応「アナフィラキシー」である可能性が強く、処置が遅れると生命の危険が伴います。
ハチに刺されたときのわたしの症状は重度に分類されます。深夜病院にかつぎこまれたときはほとんど意識がありませんでした。
さらに、こんなことが書かれていました。
ヒアリの毒成分
ヒアリの毒にはアルカロイド毒であるゾレノブシンのほかハチ毒との共通成分であるホスホリバーゼやヒアルロニダーゼなどが含まれています。そのため、ヒアリに刺された経験がなくてもハチ毒アレルギーを持つ方は特に注意が必要です。
ヒアリとは?
ヒアリは、蟻=アリです。蟻地獄なら勝てるのか、いま内閣官房で真剣に議論されているかもしれません。されてません。
△でかい!と写真なら感じますが実は小さいです。
ヒアリの生態
・色〜赤茶
・大きさ〜2.5~6(mm)※働きアリの大きさがバラバラ
・生息地〜草地など比較的開けた環境を好む
・巣〜15~50cmのドーム状のアリ塚を作る
・食べ物〜雑食性で節足動物、小型脊椎動物、樹液、花蜜などを餌とする
(出典:環境省)
「小型で赤茶色」の蟻を見かけたらちょっと身構えましょう。もちろん日本には300種類近くの種類が棲息していて、茶色もいるのでヒアリではない可能性のほうが高いです。働きアリの大きさがバラバラなのも特徴です。不揃いのアリたちがウロウロしていたら、ヒアリの可能性大アリです。アリだけに。
ドーム状のアリ塚を作ることにも注目。実は、日本にいる在来アリは地中に巣を作るだけでアリ塚は作りません。不自然な盛り土があって、そこにアリの巣があったら、速やかにその場を離れましょう。もし巣を踏んだりしたら集団で襲われかねません。
アリ塚の見つけ方
△見よ、これがヒアリのアリ塚だ!
アリ塚について、環境省の情報をまとめました。
ヒアリの蟻塚情報
・材料は、土
・好む場所〜農耕地や公園、開放的な草地など
・巣のカタチ〜ドーム状
・直径は25〜60センチ
・高さは15センチ〜50センチ(最大90センチ)
・地中の深さ90センチ
(出典:環境省)
△巣の初期。
△中程度に発達した時期。
△大きく発達したアリ塚。
△土が不自然にこんもりしていた要注意。
赤茶色のアリとアリ塚があったら・・・ヤバイかも!?と思い出してすぐその場を離れてください。
ヒアリと普通のアリの見分け方
△ヒアリかどうか、見た目で見分けるポイントです。
・腹部の色が暗め
・働きアリの大きさが2.5ミリ、6ミリと連続的な変異がある
・行列を作り餌に集まる
△こんなアリの軍団が蠢いていたらヒアリの可能性大アリ(2回目)です。
ヒアリを見つけたときの連絡先
環境省では情報提供を呼びかけています。地方の自治体に連絡しても取り次いでくれるでしょうが、直接的に扱っている機関があります。
地方環境事務所です。全国にあります。
ヒアリなどの外来危険生物を見つけたときの連絡先は全国にある地方環境事務所です。最寄りの連絡先はhttps://t.co/suTCBOPuCdから調べることができます。#ヒアリ pic.twitter.com/LRCaC8MXMp
— 日々を紡ぐてれび (@1102tv) 2017年7月7日
こちらに一覧が掲載されています。
駆除方法
・殺虫剤(液剤)を散布する。
・熱湯をかける。
・ベイト(毒餌)剤を使用する。
(出典:東京都環境局)
△東京都はこ駆除方法を掲載しています。個人的にはオススメできません。猛毒アリに勝負を挑むなんて次に刺されたら命の危険を覚悟しなければならない身としては狂気の沙汰にうつります。地方環境事務所に問い合わせた上で、業者に駆除を依頼するなり対応を決めましょう。
環境省では、より具体的に駆除の方法を紹介しています。
△1の熱湯をかけるのは駆除ができていませんね。東京都の「2」の駆除方法はやはり危険です。巣はこうなってます。
△地中90センチまで巣があって、張り巡らされたトンネルをつたって地上と巣を行ったり来たりしています。熱湯をかけるくらいでは駆除できないんです。妙な勇気を出さずに、最寄りの地方環境事務所に連絡を。
まとめ
犬のことが心配で調べてみると、ヒアリはスズメバチなどのハチと同じ毒を持っていることがわかりました。
万が一刺されたら人も犬も危険です。
アメリカでは牛も犠牲になってます。アレルギー持ちやハチに刺された人は特に気をつけてください。アナフィラキシーショックは、2度目に刺されたときがいちばん危ないんです。免疫に体が過剰に反応しカラダに強いショック症状がでます。犬にも同じようなアレルギー反応が出れば命の危険があります。
アリだと油断しがちですが、スズメバチだと思えば油断できません。わたしの気持ちのなかでもヒアリ=スズメバチと思い込むことで警戒度はMAXになってます。
熱湯をかけるなどの駆除も安易にやってはいけません。パニックになったヒアリが周囲の人に危険を及ぼす可能性があります。
草むらなど地面が見えないところはなるべくお散歩させないようにして、ヒアリから愛犬の命を守りましょう。
(日々つむ編集部)